「いじめが原因で子どもが不登校になってしまった。どうやって対処したらいいか知りたい。」という方は、多いと思います。
学校生活において、今も昔も変わらず生徒を悩ませるいじめ問題。
自身が悪くなくても、いじめに遭ってしまう可能性があります。
いじめについて、どう対処したらいいのか分からないですよね。
そこで今回は、いじめが原因で子どもが不登校になった場合の対処法を解説します。
この記事を書いている僕は、中学3年生と高校2年生で不登校の経験があります。
記事の信頼性は、確保されているでしょう。
ぜひ参考にして、いじめについて考えるきっかけにしてくださいね。
Contents
いじめの認知件数は増加している

いじめの認知件数は、増加しています。
文部科学省が行った「平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、小中高で把握されたいじめの件数は41万4000件と過去最多になりました。
いじめの”発見件数”ではなく”認知件数”なので、学校が認知していないケースも多くあります。
教育現場では、これ以上の数のいじめが起きていることになります。
あなたの子どもが通っている学校で、いじめが起きてないと断言することは難しいです。
子どもは「余計な心配をかけたくない」と、親や教師にいじめられていることを報告しない傾向もありますからね。
いじめは他人事ではない

いじめは、他人事ではない場合が多いです。
先ほど言った通り、いじめの認知件数は増加しているからです。
いじめの増加は、SNSの普及が原因だと思います。
昔のいじめというと、暴力や陰口などが一般的でした。
直接相手を攻撃する分、発覚しやすかったのも特徴です。
しかし現代では、いじめの多くはSNSやネット上で行われることが多いです。
チャット内で悪口を行ったり、グループに招待しないなど陰湿化しています。
表に出てこない分、親や教師もいじめに気付きづらいです。
SNSでは、直接顔を合わせずにコミュニケーションを取ることができます。
非常に便利な反面、少しの誤解からすれ違いが生まれるかもしれません。
送るべき単語を間違えただけで、からかいやいじめに繋がっていきます。
親世代が思うより、現代の子どもを取り巻く人間関係は複雑になっているのですね。
いじめが原因で子どもが不登校になったらどうすればいい?

では、いじめが原因で子どもが不登校になった場合の対処法を解説します。
僕が思うに、以下の3ステップを実行することが大切です。
- 無理に登校させない
- 学校に相談する
- 編入なども視野に入れる
無理に登校させない
まずは、無理に登校させないようにしましょう。
一般的に、いじめはエスカレートしていくものだからです。
初めはからかい程度から始まりますが、だんだん暴力などに変わっていきます。
日常的に暴力を受けるのは、本当に辛いでしょう。
そんな中、親が無理やり学校に行かせたら、取り返しがつかないことになるかもしれません。
先ほど紹介した「平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、10人の生徒がいじめが原因で自殺しています。
何が起きてからでは、もう遅いです。
多少世間のルールから外れても、子どもを守るのが親の役目だと思います。
学校に相談する
次に、学校にいじめを報告しましょう。
いじめは個人間の問題ですが、学校で起きる出来事です。
学校に相談し、いじめの解決策を一緒に探していきます。
編入なども視野に入れる
学校に相談しても解決しない場合、編入を視野に入れるのもアリです。
編入とは、その学年の単位を引き継いで他校に籍を移すことです。
簡単に言うと、転校ですね。
考えたくはないですが、学校がいじめを認知しない可能性があります。
学校の教師には、教員評価というものがあります。
教員評価によって、収入や待遇などが決まります。
当然ながら、いじめが起きてしまうと評価が悪くなります。
自分のノルマのために、頑なにいじめを認めない教師もいます。
正直、そんな教師のもとに子どもを任せられないですよね。
編入して、新たな環境に身を置くのもアリでしょう。
編入しても単位は引き継げるので、規定の年数で卒業できますよ。
どんな状況でも子どもの味方になってほしい

どんな状態でも、子どもの味方になってあげてください。
子どもを守れるのは、家族しかいません。
いじめが原因ではないですが、僕も不登校になったことがあります。
高校2年生になって、新しいクラスに上手く馴染めませんでした。
学校を休みがちだった僕を母は「無理にでも行きなさい!」と、怒鳴りつけました。
論理的に考えると、母の行動は正しいのだと思います。
社会を生きていく上で、きちんと学校に通ったことは大きな意味を持ちます。
ただ、当時の僕は本当に悲しい思いをしました。
「親に理解されない自分は、どこに居場所があるのだろう」と、深く傷つきました。
もちろん、母にも考えがあったのでしょう。
一生懸命勉強して入った高校を、無事卒業してほしかったのだと思います。
その後話し合いを重ね編入を認めてくれましたが、編入手続きで学校に行った際も、母はいい顔をしていませんでした。
学校に行けない自分を肯定してくれたら、どれだけ楽になったか分かりません。
正直、この文章を書いている時も泣きそうになってしまいます。
子どもの見方は、家族だけです。
どうか、子どもの考えを尊重してあげてください。
まとめ

以上が、いじめと不登校に関する記事でした。
こどもがいじめに遭って不登校になった場合、無理に学校に通わせるべきではないと思います。
間違いが起きてからでは遅いですし、一生消えないトラウマを負ってしまうかもしれません。
現代では、フリースクールや通信制高校などさまざまな選択肢があります。
一つの考えに固執するのではなく、全体を見渡して最適な選択をしてください。
そして繰り返しになりますが、子どもの味方になってあげてください。
不登校になって一番つらい思いをしているのは、子ども自身です。
少しだけ優しい言葉をかけてあげてください。